最近ブログをかけないので2007年に書いたモノでもお茶濁し
なんかわりと悪くない気がする。
夏の妄想小説
投稿日: 2007年3月5日 作成者: shibuya_caligari
あともう一山越えると完全に春になるみたい。
夏まで後僅か+冬がようやく終わった=春LOVE
いやー嬉しいね。夏、うずうずするね。
海とかプールとか花火とか祭りとか・・
昼間はうだるような暑さに追い打ちをかけるかの様にセミがギャーギャー騒いでね。草とかももじゃもじゃ生えやがる。
僕は1人で麦茶を飲んだりテレビを見たりしてるんだけど、家のなかでグズグズしてるとなんか仲間はずれにされている気分になる。
それでとりあえず散歩にでも出る訳だ。
そうするとなんかアスファルトまで「なんなら犬の肉球焼いちゃうよ?」ってくらいガンガンに元気で、負けちゃいられないやとばかリにちょっとダッシュしちゃったりして、汗かいちゃって反省。
そいでやっぱり暑さに耐えきれなくって本屋とかに入る。
また夏って色々なモノの香りが強くなるからさ、新書とかいい匂いするんだよ。
ガラにも無く青春系の小説とかかっちゃって、帰り際に近所の緑が沢山有る公園で読もうという計画にワクワクして外に出ると、クーラーの反動でもう死ぬ程暑い。
で、計画はすぐに諦めてカフェに入る
「カフェで読書なんてちょっとかっこいいんじゃないの?うふふ」
なんて自己満足を味わいながら本を読むんだけど、序盤を読み終えた段階でヒロインの素敵な感覚に惚れちゃったりして「はー」とか形容のしがたいため息を付くと携帯がなる。
見ると彼女。
「なんか友達が都合悪くなって今日暇になったー」
とか言われる。
「へーそうなの」
と一先ずはすかしてみると
「何してるん?」
と聞かれる。
「夏全体に仲間はずれにされているのが嫌になって、、、今はカフェで本読んでる」
と途中で説明が面倒になって一気に省略して答えると
「なんやそれ?」
と彼女が笑う。
僕はなんだか彼女が笑ってくれたのが嬉しくて素直に「迎えに行くよ」と提案する。
急いで家に帰りシャワーを浴びて麦茶をまた1杯
カーラジオの嫌みな声のDJがちょうど12時を知らせてくれて、お腹がている事を実感する。
渋滞を利用して彼女に電話をかけ、その旨を伝えるとオクラとひきわり納豆を買って来てとの事。
途中スーパーに寄って購入。普通の納豆なら特売で安くなっていたのだが、ここは注文通りひきわり納豆を買う。
とろろを頼まれた時に長芋を買って行き、何故かあきれられたというトラウマの所為だ。彼女にはとろろは大和芋じゃないといけないという決まりが有るらしい。
不満はあったが実際大和芋の方が美味しかったので引き下がった。
家に着くと彼女は「待ってたよー」と可愛く言ったが、既にパスタがお湯に投入されていた所を見ると、待っていたのは僕ではなさそうだった。
彼女の家は一人暮らしのOLらしくキチンと整頓されているのだが、押し入れの片隅にやたらガーリーなぬいぐるみを隠して収集している事を僕は知っている。
前に何故隠しているのかを聞いたのだけど「今、大人の階段登ってんねん!」とキレられて以来、そっとしている。
彼女曰く、大人の女性はぬいぐるみなんて持っていないんだそうだ。だからいずれは捨てるつもりなのだがお気に入りなので捨てる事が出来ないらしい。
だから普段は見えない場所にしまい、徐々にお気に入りじゃなくして行くという作戦だそうだ。
それを誇らしげに言うようじゃ当分大人にはなれないと思うよ。
良く分からないが今だにその階段を登っている途中なのかどうか確認しようと押し入れに近づくとパスタが完成したらしく、確認する事が出来なかった。
二人で特製ネバネバパスタを食べながらこれから何処へ行くかの算段。結局近くの公民館で上映しているという「夢の仕組み」という実験映画を観に行く事にした。
映画は過去、現在、未来、場所、物質、温度、ありとあらゆるものが1人の眠りから覚めない少年の夢にどのように関わっているのかを映像のみで表した(らしい)もの。
始めはなんとか意図を読み取ろうと2人で必死だったのだけど、セリフも音も無い抽象的な映画を15分も観るとお腹いっぱいな気分になる。
しかも客が僕らを入れて6人。そのうち2人は制作者の関係者のようで、実質僕らともう1カップルに向けて上映されている為、途中で席を立てない・・・
貰ったパンフレットのコピーの様なものには全42分と絶望的な事が書いてある。
時計を見ると上映18分程経過した時点で僕らは外に出ようと暗黙の了解を確認。
ちょうど関係者らしい2人が何かの用で廊下に出たのが20分。
残り4人は同時に立ち上がった。
なぜかカップル同士競う様に出口までダッシュをして外に飛び出ると、4人とも笑っていた。緊張と緩和。笑いの基本はこんな時にも適用されるのか、なんて考えながらも僕は笑っていた。
そして今考えるとこの時が出会いだったのだ。
「僕の彼女」と「彼女の彼氏」との・・・